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2020-38号-1-4

コラム「映画「閉鎖病棟」と「夜明け前」を鑑賞して」

昨年11月と12月、精神障がい者を扱った映画を2本鑑賞した。
「閉鎖病棟~それぞれの朝~」は、精神科医である帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)の原作(新潮文庫)。原作は、綾野剛扮するチュウさんが主人公だが、映画では、笑福亭鶴瓶扮する秀丸さんが主人公。生きながらえた元死刑囚の秀丸が、精神科病院を転々として長野県の病院へ。幻聴に苦しむ元サラリーマンのチュウさんとDVを受ける女子高生・由紀(小松菜奈)の3人を中心に映画は展開される。本来あってはならない院内で起こる殺人事件が!!!
「閉鎖病棟」とは言うものの、院外への外出許可が多いのが、少し気になったが、精神科病院を知るきっかけになれば、と思う映画であった。
「夜明け前~呉秀三と無名の精神障害者の100年~」は、精神科医・呉秀三を中心に行なった「私宅監置」「座敷牢」についての調査報告から100年経ったことを記念して制作された映画である。呉秀三は、病院内での身体拘束に反対し、拘束器具の廃棄へ動いた。医師の立場ではあるが、当事者に寄り添う彼の言動は、現代の精神医療や精神保健福祉にも通用すると思う。
3月14日に、映画「夜明け前」上映会を行ないます。14時から秋川ふれあいセンターにて。入場無料。事前申込なし。当日先着200名。第1部が上映会。第2部が、この映画を企画した藤井克徳さん(きょうされん専務理事)の講演を行ないます。
是非是非お越しください。よろしくお願いします。

                                                               会長・森田康雄より
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[ 2020/02/17 ] コラム | TB(-) | CM(0)

2019-37号-10-5

コラム「音楽と私」

以前のコラムで、ラジオについて書いたことがあるが、ラジオを聴くようになってから、私の音楽遍歴も変わってきたように思う。同居していた祖父の影響で、小学生の頃は、演歌や歌謡曲が好きであったが、中学時代にラジオに、はまり出して、井上陽水、松山千春、長渕剛、山下達郎などのニューミュージックを聴き始めた。
高校で吹奏楽部に入った時には、聴く音楽にクラシックも増えた。吹奏楽部では、金管楽器のユーフォニウム(Euphonium)を担当。「えっ?ユニフォーム?」と尋ねられるほどマイナーな楽器だが、私のお気に入りの楽器となった。
最近では、CDを買うことも少なくなったが、音楽は好きである。TOKYO-FMの番組の影響であろうか、「JET STREAM」で流れるポール・モーリアなどのイージーリスニングにはまっている。歌詞のない、音楽だけのジャンルであるが、心が落ち着くのである。
 そして、演奏するほうは、もっぱらリコーダー。ソプラノとアルトの2つを使って、年2回行う「ピアカフェ」で、披露している。かつては、一人で採点付きのカラオケに、行くこともあったが、最近は、シャトルやフィレ以外で行くことは無くなってきた。
今年は、秋川キララホールがオープンして早30年。中学3年の時に、オープンした頃は、ハイファイセットや永井真理子のコンサートに行ったことが、懐かしい。今は亡き永六輔さんと中村八大さんの「はちろくコンサート」にも行きました。秋川市時代に「スポーツと音楽のまち」などと言っていたが、あきる野市になっても、受け継がれているようだ。文化・芸術、スポーツ、読書など秋には良いシーズン。私は「食欲の秋」を堪能しようと思う。


会長・森田康雄より
[ 2019/10/23 ] コラム | TB(-) | CM(0)

2019-36号-8-10

コラム「障害?障碍?障がい?しょうがい?」

シャトルの正式名称は、「秋川流域精神障がい者当事者会シャトル」です。結成当時は「精神障害者」と漢字表記していましたが、あきる野市の障害者福祉の課が、障がい者支援課だったり、新聞で「障がい者」と表記するのが増えてきたので、平仮名表記に直しました。本来、障碍者と表記するのですが、「碍」の字が常用漢字ではないので、戦後の政策で、「障害」と書くのが主流になったものの、「害」の字は、「害悪」「害毒」などネガティブなイメージを持つ為、平仮名表記が浸透している経緯があります。
また、病や疾患を「持つ」とは言っても、障害を「持つ」という表現は、減ってきています。「障害のある」「障害がある」と呼ぶようになりました。
私がリスペクトしている海老原宏美さんは、近著『わたしが障害者じゃなくなる日』(旬報社・刊)で、障害の古い考え方と新しい考え方に触れています。古い考え方は「階段しかない建物に入れないのは、あなたが車いすに乗っているせいです」。新しい考え方は、「車椅子の人が入れないのは、階段しかないこの建物のせいです」。「古い障がいの考えかたは、一人ひとりの個人のせいにされてきたので「個人モデル」といいます。新しい障害の考えかたは、わたしたちのくらす社会の仕組みが原因になるので「社会モデル」と呼びます」とのこと。
 この度、あきる野市障がい者団体連絡協議会(あき障連)の会長に就任しました。あきる野社協の評議員と共に、社会に向けて発信することが増えました。これからも、体に気をつけて、頑張ります!!!


会長・森田康雄
[ 2019/08/25 ] コラム | TB(-) | CM(0)

2019-35号-5-11

コラム「想い」

最近になって、張り詰めた心がゆるやかに温かみを帯びてきた。要するに治療されているのであろう!
 そんな心の治療に重要だったのは、その人その人が持っている「想い」であろうと私は思う。治療に必要だったのは、頭の良さやテクニックではない。それぞれがどういう「想い」で取り組んでいるかである!正直、私たち障がい者は、非常にそういうところに敏感である。ある施設で、自分が良い看護師さんに診てもらったんですよ!と発言したところ、研修生さんが、いい看護師ってどういうのを言うの?と聞かれ、答えられなかったことがあるが、振り返ってみると、「想い」のある治療をしてくれる人だろうと今は思っている。もちろんのこと、勉強しないと務まらない深い世界だが、「想い」は人を動かす。新たに看護師さんを目指す方に、その「想い」を成長させていただきたいと、私は、願う!

                       
副会長・田中隆雄
[ 2019/05/26 ] コラム | TB(-) | CM(0)

2019-34号-1-5

コラム「私と地域社会との関わりについて」

私の最終学歴は、高卒である。通信制大学を中退と書いても良いのだが、中途半端なので、高卒にしている。19歳から26歳まで大学図書館でアルバイト生活。その中で、東京都立図書館協議会の都民公募委員に選ばれた。大学教授や出版人、ジャーナリストなど様々な学識経験者がいる中、20代は私のみ。大変に貴重な経験をさせて頂いた。
出版取次の関連企業に就職したが、3年半後、うつ病と診断され、やむなく退職。後に別のクリニックで統合失調症と言われる。再びアルバイト生活となるが、図書館や児童館で絵本の読み語りをするなど、地域社会との関わりを大切にしてきた。あきる野市や近隣の市町村の議会を傍聴したり、「図書館はともだちの会」や歴史の勉強会などに参加。
障がい者になって当事者会シャトルを立ち上げてからは、会の代表として、あきる野市地域自立支援協議会、あきる野市障がい者団体連絡協議会にも関わるように。昨年から、あきる野市社会福祉協議会の評議員にも選ばれ、障がい当事者として、発言する機会を得ることになった。山あり谷あり、波瀾万丈の人生ではあるが、楽しく朗らかに、困難を乗り越える自分でありたい!!!


会長・森田康雄より
[ 2019/01/18 ] コラム | TB(-) | CM(0)